Shin-Shin vs 博多だるま総本店【本番博多とんこつラーメン対決】
濃厚な味わいのもつ鍋。鳥の旨みあふれる水炊き。だし香る博多うどん。
うまいものは数あれど、福岡は博多といえば欠かせないのが博多とんこつラーメン。
このたび博多・天神エリアに立ち寄ったので、博多とんこつラーメンの超有名店、博多らーめんShin-Shinと博多だるまとで食べ比べてきました。
片や昭和38年からの歴史を誇る博多だるまさんと、新世代のエース 博多らーめんShin-Shinさん。
漫画スラムダンクの最終戦、全国優勝常連の山王 vs 新進気鋭の湘北がごとき激戦を制すのは果たしてどちらか。
安西先生……!
本場の博多とんこつラーメンが、食べたいです……!
博多らーめんShin-Shin
Shin-Shinの博多とんこつラーメン。
先攻は博多らーめんShin-Shinさん。
博多・天神エリアだけでなく北九州市の小倉にも店舗があるなか、旅程と時間の都合で博多デイトス店へ行きました。博多駅に隣接するデイトス2Fの博多めん街道にある店舗です。
混みそうなお店にしちゃったなと思いながら向かうと、案の定すごい行列で40分ほど待つことに。
お店の外まで人が多すぎて外観の写真が撮れず。よくブログに書こうと思ったなオイ。
博多めん街道に数あるラーメン屋のなかで一番の行列。いやでも期待値が上がります。
いよいよ注文!
調子に乗ってチャーハンまで頼んじゃった。
ようやくお店に入り、注文はもっともスタンダードなラーメンで、油や味も普通で注文。麺は定番のかため。
食べ比べ勝負なんだから全部普通がいいんだろうけど、もはや博多とんこつラーメンは「 かため 」こそが普通だから、って言い訳のもと自分の好みを押し通す。恥ずかしくて「 カタ 」とはいえなかった辺り、自分はまだまだ修行が足りません。
これぞ求めていた博多とんこつラーメン!
あまりの神々しさに手が震えてしまいました。
具はきくらげ、刻んだねぎがっつり肉々しい厚切りチャーシューもいいですけど、博多とんこつに限っていえば薄切りが好き。味の濃いスープでこってりしすぎず、細い麺を巻いて食べるのにすごくいいので。
感想を一言でいえばですね。
生まれてはじめての本場博多とんこつラーメンにして、理想のラーメンに出会えました。
空想上で片思いしていた理想の女子に現実で出会えた気分です。これが晴子さんに出会い一目ぼれした桜木花道の気持ちだろうか。あとでゴリラみたいなお兄さんが出てきませんように。
脂のくどさも豚骨のくささもなく、まるでちょっと濃いめの洋風スープでも飲んでいるかのようなクリーミーでマイルドな白濁とんこつスープ。
そのスープをよく絡めて口まで吸い上げてくれる歯切れのいいストレート極細麺。麺料理を生み出した中国人と、毛細管現象を生み出した神様には、感謝しても感謝しきれない。
チャーハンを頼んだのは失敗
えっ、チャーハン食べちゃったんですか!?
メニューの写真でチャーハンがとてもおいしそうに見えたので一緒に半チャーハンも頼んだのですが。
これが失敗。
いやね、おいしかったんですよチャーハンも。どちらかといえば焼き飯よりピラフにしっかり目な味付けながらくどくなくて、ご飯も一粒一粒プリッとした幸せ食感。
でもですね。ラーメンがあまりにもおいしくてですね。チャーハン食べる余裕あるなら替え玉すればよかったな、って思ってしまいましたチャーハン担当の方ゴメンナサイ。
とかいいつつ結局
おいしさに負けた自分を褒めたい。
するよね、替え玉。
そして来ました。これだけ食べてもうまいんじゃないかっての替え玉来ました。なんてキレイな小麦色。豊穣の女神、デメテルの祝福を受けているに違いない。
しかも早い。極細麺だからできる芸当ですね。
ちなみにテーブルにはスープの味を整えるラーメンスープ用のタレやホワイトペッパーもあるので、味に慣れてきて刺激が欲しいと感じたら入れてみてもいいかも。ホワイトペッパーがふわっと香ってとてもよくあっていたのでオススメ。あえて黒胡椒じゃないところにこだわりを感じます。
その者、細麺をまといて金色のスープに降り立つべし。
そしてやっちゃいましたラー油入れました。暴挙とは思いつつも入れてみました。
だ、だって隣のお兄さんがやっててとてもおいしそうだったんだもの!
結果、辛党の私にはとてもよかったけど、スープの味がかなりラー油化されます。やるなら後半戦に少しずつ試した方がいいかも。
残念なことに私の大好物、高菜はなかった。
ホスピタリティあふれる良店でした!
いやしかし、博多とんこつらーめんShin-Shinさん本当においしかった。
スラムダンクでいえば流川の突破力、桜木のフィジカル、仙道のパス回し、三井のスリーポイント、ディフェンスには定評のある池上で揃えたような化け物チームです。
いやもうお前がナンバー1だよ丸ゴリ(河田兄)でいいよもう。
しかも細かい気配りも素晴らしい。入店時キャリーケースを入口において入るように案内されよくある対応だな、と思ったら番号札を渡されまして。
キャリーケースは入口の店員さんが常時管理してくれて、帰りに番号札と引き換えるシステム。
遠方からの旅行客としてはこういう心遣いってとても嬉しいんですよ。キャリーケース盗む人なんてそういないとは思っても、万一盗られたりすると大っ変面倒。旅どころじゃなくなってしまいますから。
博多だるま総本店
よし、今度は撮れたぞお店の外観。
後攻、博多だるまさんの天神総本店に行ったのは翌日のお昼。
地下鉄七隈線の渡辺通駅の方が近いですけど、天神駅からでも歩けていける距離。
実際私も天神駅の地下街ぶらつきがてら歩いて行きました。途中炎天下のなか外に出ざるを得なかったけど、ラーメンのためならエンヤコラ。
ちなみに天神の地下街はめちゃくちゃキレイでした。都内でもあそこまでキレイなところはそんなにない。っていうか都内ってキレイそうで汚いところの方が……
キタキタキタ!
当たり前のように並んでる行列を待ち、店内で食券を購入。座ってからは大して待つこともなくさっそくきましたよ博多だるまさんのラーメン。
具はShin-Shinさんよりもシンプルで、チャーシューとネギのみ。
こちらもチャーシューは薄切りスタイルでしたけど、超肉々しい巨大チャーシュー麺もメニューにあったので、巨大チャーシュー好きはそちらを注文するといいかも。私的には博多とんこつはこれがいい。
さぁさぁ、Shin-Shinさんに続いてどんな美味しい博多とんこつを私に味わわせてくれるんだ!?
濁り目のスープが……
スープは濁ってはいるけど白濁ではない独特な色。私のイメージする博多とんこつラーメンとは違う印象。
背脂豚骨を謳うだけあって、結構な脂の量です。ン十代の胃袋には少々堪えるけど、比較対決のためあえて麺だけかための全部普通でチャレンジ。
ともかく一口。
あ、あれ? なんだかすごく独特な味。
すごく味は濃いんだけど、パンチがないっていうか。いや、逆にパンチがあるのに味がない???
ひと回し入れないといけないナニかを入れ忘れた感がすごい。でもテーブルにスープ調味用のタレとかはない。
うわぁ、これは店選び失敗したか? なーんて考えてたんですが。
しかし博多だるまさんの本気はこれからだった。
博多だるまさんもスープがよく絡む極細麺。
おう俺は三井、諦めの悪い男…俺にはもう麺しか見えねえ。
そもそもShin-Shinさんで理想の味を見つけてしまった私としては、ちょっとしたマイナス要素が即減点の状況。替え玉はないな。
これだけ食べたら帰ろう。ずるずる。
あれ、なんだこれ。ずるずるずる。
んんん!? ずるずるずるずる。
あれ…あれ? あっれ~!?
これだぶんおいしいやつだ!(歓喜)
このあと滅茶苦茶替え玉した。
あっれ~!?
結局替え玉しとる!
3回替え玉した。
結局3回も替え玉しました。
正直、2回の替え玉が胃袋に消えた時点でこれ以上はいけない、と感じながらも自分ではもう抑えられなかった。
ちなみに替え玉のときは食券買わず直に店員さんにも注文できるシステム。
にしても本当に不思議な感じ。
はじめはあれ? 変な味? あれ? おいしい? おいしいんだよな? 多分おいしい? と判断に迷いながらも、口に入れてしまう不思議な魅力。これはもはや魔力と言っていいほど。
自分でもなにがなんだかわからなかったけど、最終的に思ったのは、博多だるまさんは麺を食べるときのスープとの調和が完璧すぎる。複雑すぎてわからないけどそれだけはわかった。スープ単体でのうまさはさておいて完璧な調和を追求しているんじゃないかと勘ぐってしまうほど。
なにがなんだかわからないけどとにかくうまい、このなんとも形容しがたいもどかしい感覚。
前にもあったな、って思い当たっけど、イカスミパスタとかイカスミカレー的なうまさだこれ。
Shin-Shinさんと同じくスープがよく絡むストレート極細麺をすべててたいらげ、名残惜しさに最後にもう一口スープだけ飲んでみる。不思議なことに、最後にはこれがハッキリとおいしい。
最後には別れが名残惜しい、そんな名店でした。
決着:Shin-Shin vs だるま総本店 勝者は?
勝者は……
博多だるま総本店 さんでお願いします!
同じ博多とんこつラーメンといってもそもそもタイプが全然違う両店だし、そもそも味勝負みたいなのも野暮かな? と思いつつも、せっかく二店舗食べ比べたのにどっちがうまかったか決着つけないのは我ながらもっと野暮な気がするので、きっちり決着ました。
とはいえ本当に僅差なんです。それこそ湘北 vs 山王戦のブザービーターでギリギリ逆転くらいの超僅差。当初は老舗の博多だるまさんが山王でShin-Shinさんが湘北ってイメージだったんですけど、まさか逆の結果になろうとは。
ぶっちゃけ双方食べ終わってこの記事のメモ書き始めたくらいではShin-Shinさんの勝ちで書いてました。なんならその結論部分も書いてあった。
けど、書いてるうちに思い返すほど、博多だるまの味が忘れられない。
で、実際に食べてから半月近く経ったいまのいままで悩んで迷って、どちらかしか食べれないとしてもう一度食べたいと思うのはどっちかって考えたら、博多だるまさんだったんです。
(どうせ博多行ったらまた両方食べるんですけどね)
私としてはShin-Shinさんはただただおいしい、まさに夢見てた通りの極うま博多とんこつラーメン。理想の女子とようやく出会って両想いになれた気分でした。
と思ったそのとき、まったく別タイプの美少女が出現。クソ野郎かな私は。
べっ、別にアイツのことなんか好きでもなんでもないのに……!
そして揺れ動く気持ち。最初は気の合わないヤなヤツだと思っていたのに、気づけばアイツのことばかり考えちゃう。胸がキュンキュンしちゃう。少女漫画かなこれは。
ともあれまさに奇跡の逆転劇が自分のなかで起きたことに驚き。
大勝負の最後の最後に、個人的な勝負よりチームのためパスを回すことに目覚めた流川スープと、初心者ながら基礎を磨き続け一番得意なポジションでライバルからのパスを待った桜木麺の完璧な調和。
そしてチーム=ラーメンとしての完璧なバランスに私は魅了されてしまったのです。
私に浮気されてしまったShin-Shinさんには大変申し訳ないと思いつつも、スラムダンクのラスト、ブザービーターばりの逆転劇を決めた博多だるまさんに拍手。
みなさん、博多に行ったらぜひShin-Shin、博多だるま両店行って感想教えてください!
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